現代社会において、仕事や人生の在り方に悩むことは少なくありません。そんなときこそ、日本の伝統的な精神「武士道」に学ぶことができます。武士道は、誠実さ、責任感、礼節、自己鍛錬といった価値観を重んじ、仕事や人間関係に活かせる多くの教訓を含んでいます。本記事では、武士道の精神がどのように現代の働き方や生き方に役立つのかを解説し、より充実した人生を送るためのヒントを探ります。あなたも武士道の教えを取り入れ、芯のある生き方を目指しませんか?
・武士道について学びたい方
・武士や侍が好きな方
・仕事で悩みがある方
武士道-Bushido-とは
武士道と聞いて、あなたは何を思い浮かべますか?
「武士道といふは、死ぬことと見付けたり」
おそらく多くの方が、この言葉を思い浮かべたのではないでしょうか。ざっくり言うと「死ぬ気で頑張れ!!」となりますが、本当にそれだけでしょうか。
これから簡単に武士道について解説していきます。その中で武士道と現代の関係や名言から読み取れる意味を考えていきたいと思います。
武士と侍
「武士」と「侍」はほぼ同じ意味で使われています。
武士とは、武芸を身につけて戦うことを職業にしている「戦闘者」を指しています。それに対し侍は武士の中でも上位の存在でした。
侍は貴族や幕府に仕える君主がいる武士です。また騎馬戦闘を行う資格を有する武士のことを指すという説もあるようです。
そんな武士達も毎日戦っているわけではありません。
・普段は農業をしており、いざという時は戦いに出る
・貴人に仕え護衛や兵士をしている
・自らがその土地のリーダーであり、領土を治める
など、武士と一括りにしても様々な性質があります。

戦わずして勝つ!!
「孫子の兵法」には「敵を知り己を知らば、百戦危うからず。」と記載されています。
先ほど、武士とは戦闘を行う者を指すと紹介しましたが、実際戦において無傷で勝つことは非常に困難です。勝ったとしても無傷でなければ、傷を癒す時間が必要となりますし癒せない傷を負うこともあります。つまり常に武士として生きていくためには「戦わず勝つこと」が重要となるのです。
圧倒的な力を持っていれば、自然と相手の方から避けられます。
そのためには、日常から多くの努力をし高い技量を身につけそれを続けていく必要があります。武士道は道標であり、常に己を高めていかねばなりません。
「武」と「士」
これまでは「武」について紹介してきました。では「士」とは何か?
「士」は音読みで「し」、訓読みでは「さむらい」と読みます。
才能をもって官に仕える者や、学問や道徳を身につけた人物のことを指します。
つまり「武士」とは強く賢い者であり、文武両道が求められるのです。
現代においても、スキルと知識が揃って初めて良い結果をもたらすことができ、成功するためには欠かせない要素です。
平安時代中期に「武士」が誕生して以来、常に時代によって「武士」のあり方は変化してきましたが「武士道」の根本は変わっていないのです。そして現代にも通用する考え方であり、古くから受け継がれてきた素養ではないでしょうか。
日常で生きる武士の名言
「武士に二言はない」
「二言」とは一度口にしたことと違うことをその次の言葉で発することを指しています。
つまり武士が一度口にしたことは曲げずに突き通す、という意味になります。
では、現代に活かすことはできるか?

今月の進捗が悪いようだが、達成できそうか?

必ず達成できます。武士に二言はありません。
こうなる。そして、怒られる。
「お前は武士じゃないだろ!!」と。なので口に出さず心で誓いましょう。
「武士の一分」
「武士の一分(ぶしのいちぶん)」とは、武士が命をかけて守らないといけない名誉や面目のことを指します。2006年に木村拓哉さん主演で映画化がされています。
現代では非常に使い所が難しいですが、会社た上司から理不尽な仕打ちを受けた時に自分や家族を守るために言いましょう。

・・・武士の一分です!
自分の中に命をかけてでも守りたい大切な何かはありますか?もちろん無くても構いません。
仕事をしていると無理難題にぶち当たることがあります、そんな時は自分の名誉のためにも逃げず立ち向かっていくことを「武士道」に学ぶことができます。
「武士は食わねど高楊枝」
この言葉は、「武士は貧しくてお腹が減っていても、腹一杯のように高々と楊枝を使い見栄を張らなければならない」という意味です。
つまり、やせ我慢のことです。
仕事をしていると辛いことが多く起こります。努力をしていても絶対に達成できないこともあります。そんな辛い時こそ、己を律し我慢をしなければならないのです。

今回の商談は失敗だったな、大丈夫か?

武士は食わねど高楊枝です。
勘の良い上司なら察してくれることでしょう。このことわざにはやせ我慢と悔しい気持ちは表に出さず自分の中で消化させるという意味もあります。
周りに当たり散らさず自分の中で一度考えてみることが重要です。
まとめ
「武士道といふは、死ぬことと見付けたり」はどういう意味を持つでしょうか。
武士は戦いの中に身を置きながら、自分の言ったことは曲げず、死んでも守りたい面目や名誉があり、やせ我慢をする。そのために常に努力を怠らない。
つまり、死と隣合わせの状況であっても全力で生き抜こうとする意味を持つと感じました。
何度もいうように現代にも通づる考え方で、仕事をする上でも重要な考え方ではないでしょうか。
武士では無くとも、全力で生き抜くことが求められている、そう思います。